
リコール(解職請求)とは
有権者は、署名を集めて市長の解職を請求できます(地方自治法81条)。 必要な署名数は、原則として有権者総数の3分の1です。 署名が集まって請求が成立すると解職の住民投票が行われ、 過半数の同意があったとき、市長はその職を失います(83条)。
必要な署名の数
81条1項は、有権者の数が多い市ほど割合が緩和される式を定めています。
| 有権者数の区分 | その部分に掛ける割合 |
|---|---|
| 40万人までの部分 | 3分の1 |
| 40万人を超え80万人までの部分 | 6分の1 |
| 80万人を超える部分 | 8分の1 |
例えば有権者471,479人の市では、 400,000 × 1/3 + 71,479 × 1/6 を合算し、端数を切り上げて145,247人の署名が必要になります。
※ 上の数字は81条1項の式を有権者471,479人に当てはめた計算例です。実際の必要数は、その時点の有権者数によって変わります。
期間の制約
署名を集められる期間には上限があります。指定都市以外の市町村では1か月以内、 都道府県と指定都市では2か月以内です(地方自治法施行令92条3項。長の解職請求には施行令116条により準用)。 必要な署名を、この期間内に集めなければなりません。
不信任決議との対比
市長がその職を失いうる道は、リコールのほかにもうひとつ、議会による不信任決議(地方自治法178条)があります。 同じ結果に至りうる二つの道を、要件の数字で並べると次のようになります。
| リコール(81条) | 不信任決議(178条) | |
|---|---|---|
| 動かすのは | 有権者 | 市議会 |
| 必要な人数(例) | 署名 145,247人 (有権者471,479人の市の計算例) | 賛成 30人 (定数40・全員出席の計算例) |
| 期間の制約 | 署名収集は1か月以内 | — |
どちらも法律が用意した正規の手続です。数字を並べることが示すのは優劣ではなく、議会という装置が担っている役割の大きさです。 その議会の構成を決めるのが、市議会議員選挙です。
計算してみる
あなたの市の有権者数では署名が何人分必要になるか。トップページの計算ツールでその場で計算できます。
出典
- 地方自治法第81条・第83条・第178条、地方自治法施行令第92条3項・第116条(e-Gov法令検索)— 条文確認日: 2026-07-29
- 八王子市選挙管理委員会「選挙人名簿登録者数一覧表」— 計算例に用いた有権者数(2026-06-01時点)